プログラミングの独学は可能?

近年はプログラミング学習者が増えてきており、教材が充実しています。したがって、市販の教材を使ってプログラミングスキルを独学で身につけることは可能でしょう。

しかし、プログラミングで覚える内容や身につけるべきスキルは多岐にわたります。初心者が独学だけでプログラミングのすべてを学ぶのは、少しハードルが高いかもしれません。

また、プログラミングやIT技術などが日々変化しているのも事実。独学で学ぶとしても、数年前の内容が通用しなくなる可能性もあります。

初心者が独学でプログラミングを学ぶ場合は、目的を明確にし、将来に活かせる内容を厳選する必要があるでしょう。

独学でプログラミング学習するデメリット

初心者が独学でプログラミングを学習する場合、メリットよりデメリットの方が大きいかもしれません。自己流で学習を進めると、スムーズにいかないことも少なくはないでしょう。

本章では、初心者が独学でプログラミングを学ぶ際のデメリットを紹介します。具体的なデメリットを確認しておき、今後の学習に活かせるようにしましょう。

モチベーションの維持が困難

初心者が独学でプログラミングを学ぶ場合、モチベーションを維持できないことがあります。これは、独学の特徴が成果を実感しづらいことであるためです。

たとえば、学習の流れに沿ってプログラミングのタスクを達成しても、実際のレベルを確認できません。また、分からない部分があっても自力で解決できず、途方に暮れる場合もあるでしょう。

独学でのプログラミング学習にてモチベーションを保つのは、かなりハードルが高いことだと考えられます。

叱ってくれる人が自分しかいない

独学でプログラミングを学ぶとなると、講師がいないためステップアップできない可能性があります。スキルの習得は時に叱ってくれる人がいることで進む場合がありますが、独学で学ぶ場合は先生や仲間がおらず、課題解決の糸口が見つからないのです。

周囲の人とのやり取りがないため自分に甘くなってしまうケースも多く、プログラミングスキルを身につけるまでに多くの時間がかかるでしょう。

間違った知識に気づけない

プログラミングを独学で学ぶ際、初心者であればなおさら、間違いに気づけない可能性があります。示された道すじ通りに行っても、実は正しくないことも少なくはないのです。

終盤で間違いに気づけば、プログラミングのミスを探したり最初からやり直したりする必要もあるでしょう。ただし、特に初心者や子どもの場合は「もう嫌だ」と匙を投げてしまうことも。

講師や仲間がいれば気づけるミスや間違いにも独学だと対応しきれない点は、デメリットの1つだといえるでしょう。

独学=NGではない!自分に合った学習法を知ることが大切

これまで独学のデメリットをお伝えしましたが、独学でプログラミングを学ぶことが決してNGというわけではありません。中には、講師や仲間と学び合うより、自分のペースで学ぶ方が楽しい人もいるでしょう。

自分に合うプログラミングの学習方法があれば、独学であっても学習効果を高められます。書籍や動画などの中から、興味やスタイルに合う方法をチョイスするといいでしょう。

また、「プログラミングを学ぶ目的は何か」を確認してみることも重要です。プログラミングを学ぶ目的は人によって異なるため、独学であればなおさらその目的を明確にし、学習すべき方向性を定める必要があります。

目的をはっきりさせた上で自分に合う学習方法を選び、無理なくプログラミング学習を進めるようにしましょう。

独学でプログラミングを学ぶときの5つのコツ

ここからは、初心者が独学でプログラミングを学ぶときに、知っておくとよいコツを5つ紹介します。

独学でプログラミングを学び続けるための要素は何かを本章で確かめ、学習に活かしてみましょう。

目的や目標を具体的に設定する

目的や目標を具体的に設定することは、プログラミングを独学で学ぶ上で必要な要素の1つ。目的を設定しておくと、具体的な学習方法や学習の仕方を選択できるようになるのです。

たとえば、プログラミング学習の目的が「ゲームを作りたい」であれば、ゲーム制作に役立つプログラミング言語を学ぶといいでしょう。「まずは慣れる」ことが目標であれば、Webサイトの「Scratch」などを活用してプログラミングに触れるという手もあります。

あとで後悔しないためにも、プログラミングを独学で学ぶ場合は、特に目的や目標を明確に設定することをおすすめします。

毎日少しずつでも学習時間を設ける

プログラミングを独学で学ぶにあたって、毎日少しずつでも学習を続けられるかどうかはポイントとなります。

初心者でプログラミングを独学で学ぶ場合、大人だと1日あたり3時間以上、期間として1年半以上の時間が必要だといわれています。仕事で忙しい人の場合はまとまった時間が取れなかったり、子どもの場合は集中力が続かなかったりして、さらに膨大な時間が必要なケースもあるでしょう。

独学で長期間モチベーションを保って学習することは簡単ではないため、毎日少しずつでも取り組み習慣化させることが重要です。

自分のやり方に常に疑問を持つ

独学でプログラミングを学ぶ際は、ありがちな「落とし穴」にはまらないようにするため、自分のやり方に疑問を持つことが大切です。

たとえば、書籍や動画で教わったようにコードを入力したとしても、独学であるがゆえに間違いに気づかない場合もあるでしょう。常に本当に合っているかどうかを確認し、慎重に学習を進める必要があります。

仮にプログラミング学習が順調に進んでいたとしても「もしかしたら間違っているかも……」と批判的思考を持ち、自分のやり方に疑問を持ちながら学習するといいでしょう。

難易度の低いプログラミング言語を選ぶ

独学でプログラミング言語を学ぶ場合、プログラミング言語の難易度を低めにすることをおすすめします。難易度が高すぎれば「できない」「分からない」などの感情を抱き、プログラミングの学習をストップする可能性があるためです。

難易度が低く、初心者や子ども向けだとされるプログラミング(コーディング)言語は次のとおりです。

  • Scratch
  • Python
  • VISCUIT(子ども向け)

どの言語が合うかは言語の特徴や種類によって異なるため、目的やスタイルなどに応じて選ぶといいでしょう。