子どもの将来のために「なくならない仕事」について考えよう
現代社会では、情報技術が日々進化し続けています。技術の進化は職業の拡大や縮小にも影響を与えており、特にAIやITなどにかかわる仕事の需要は増加傾向にあります。子どもが将来大きくなる頃には、現在は存在していない職業に就く可能性もあるでしょう。
世の中の変化によって増える仕事もあれば、なくなる仕事もあるものです。デジタル関連の仕事が増える傍らで、AIによって業務を奪われてしまう仕事も存在しています。子どもが将来の夢を持ち始める頃には、保護者も世の中の動向に目を向ける必要があるでしょう。
今回は、AIの進化によってなくなる仕事の特徴や、将来なくならない仕事などをご紹介します。子どもの「将来は〇〇になりたい」という気持ちは尊重しつつ、保護者は職業の将来性や労働の形の変化について学んでいきましょう。
将来なくならない仕事の特徴
ここでは、将来なくならない仕事の特徴をご紹介します。世の中は常に動き続け、サービスの形やニーズも流動的に変化しています。今求められていることが将来も求められているとは限らないことを念頭に置きつつ、AIに奪われる可能性が低い仕事の特徴について学んでいきましょう。
コミュニケーションが必要
コミュニケーションが必要な職業は、将来なくならない仕事の一つです。すでに現代ではチャットボットを用いた自動オペレーターのシステムが拡大しており、学習するAIが企業と顧客をつなぐコミュニケーションの役割を担っています。
しかし人間同士のコミュニケーションならではの温かみや気遣いは、AIにはなかなかまねできません。特にカウンセラーや訪問介護などのようなコミュニケーションが重要視される職業は、将来なくなる可能性が低いと考えられています。
AIやプログラムに関係している
将来なくならない仕事として考えられるのが、AIやプログラムに関連する職業です。近年でAIのシステムは飛躍的に進歩し、今後も成長が続くことが予想されます。世の中がAIを活用することが当たり前になるにつれて、AIを管理する側の仕事も増えていくでしょう。
また世の中の情報やサービスも、どんどんデジタル化されています。人間の仕事や娯楽のプラットフォームがデジタルデバイスに移行する中で、プログラミングやデータ管理にかかわる仕事の需要はさらに拡大することが予想されます。
人間がやることに面白さがある
人間がやることに面白さがある業種も、将来なくならない仕事だといえるでしょう。例えばスポーツや音楽などのエンタメに関わる仕事が挙げられます。将来AIが発達して自動で作曲してくれるようになっても、人間が創作したという事実が輝きを失うことはありません。
背景に苦労や努力があるからこそ感動が生まれるコンテンツは、何でも自動で生成できるAIにはまねできないのです。他には司会者、ハンドメイド作家、ゲームクリエイター、ダンサーなども、人間がやるからこその魅力が存在しています。
社会情勢による影響を受けにくい
社会情勢による影響を受けにくい職業は、将来なくならない仕事の可能性が高いと考えられます。例えば自然災害や感染症などで世の中が一変すると、サービスの形態や需要が変わるものです。その中でも、常に安定して需要が生まれる仕事は安定感があります。
例えば世の中が変わっても、高齢者や病人が大きく減少する可能性は少ないと考えられます。医療や介護、カウンセリングにかかわる仕事は、どんな社会になってもニーズが安定しやすいでしょう。また業務のプロセスや形態は変わっても、一次産業自体が失われる可能性は低いことが予想されます。
AIに奪われる可能性が高い仕事は?
AIに奪われる可能性が高い仕事の特徴は、以下の通りです。
- 単純作業
- マニュアル化された仕事
- 命の危険が高い仕事
- 肉体労働
- 数字や金額を扱う仕事
- セキュリティが担保しやすい仕事
以下が、上記の条件に当てはまる仕事の一例です。
- 受付嬢・ホテルのフロントマン
- 工場作業員
- 一般事務員
- コンビニやスーパーの店員
- ウエイター
- タクシー・トラック運転手
- 土木作業員
- 銀行員
- 配達員
- 警備員 など
特に単純作業とマニュアル化が顕著な仕事や、数字や金額を取り扱う仕事は、まさにAIの得意分野です。また昨今ではAIによる自動運転技術が発達しており、運転に関わる仕事もなくなってしまう可能性が高いでしょう。