プログラマーは子どもが憧れる職業の一つになっています。すでに社会ではプログラミングの重要性が認識されており、今後プログラマーの需要はますます高まっていくでしょう。この状況を踏まえ、今回はプログラマーを目指すお子さんやその親御さんに向けて、プログラマーの概要や仕事内容、必要なスキルなど、プログラマーに関する情報を詳しく紹介します。

ぜひ参考にしてみてください。

プログラマーの種類

プログラマーにはいくつかの種類があり、求められるプログラミング言語や難易度は、種類ごとに異なります。

プログラマーには、以下の6種類があります。

  • Webプログラマー
  • ゲームプログラマー
  • アプリプログラマー
  • 汎用系プログラマー
  • 組み込み系プログラマー
  • 通信系プログラマー

それぞれの特徴を確認してみましょう。

1.WEBプログラマー

Webプログラマーは、Webシステムを開発するプログラマーです。ショッピングカートの機能や画像共有サービスなど、あらゆるサービスにWebプログラマーが関わっています。

私たちの生活に欠かせなくなったスマートフォンやパソコン。とくにSNSやショッピングサイトを利用する人は多いでしょう。Webサービスを利用できるのは、Webプログラマーの手によるのです。

Web系プログラマーには、以下の3種類あります。

  • フロントエンド:ユーザーの目に触れる部分を開発
  • バックエンド:ユーザーには見えない部分を開発
  • フルスタック:フロントエンドやバックエンド業務のすべてを開発

フロンドエンドを担当するプログラマーは、比較的作成しやすい分野となります。

2.ゲームプログラマー

ゲームプログラマーとは、オンラインやスマートフォン上のゲームアプリを作成するプログラマーです。ゲームクリエーターやデザイナーの設計をもとに、ゲームが思いどおりに動くようプログラミングします。

ゲームの動きとは、アニメーションです。キャラクターやモノの動き、BGMや効果音も必要でしょう。シナリオに沿ってストーリーが流れるように工夫します。またメニューや操作画面を出すタイミングも重要です。

ほかのアプリやシステムとは異なる実装が求められ、プログラマーとして高い専門性が必要になります。最近ではVR(バーチャルリアリティー)やAR(拡張現実)が人気であるため、プログラミングの難易度は高くなっているでしょう。

3.アプリプログラマー

アプリプログラマーとは、スマートフォンやタブレットで利用できるアプリの開発者を指します。

近年、私たちの生活にアプリは必須となりました。SNSやゲームアプリ、仕事に欠かせない業務系アプリも開発されています。

アプリ開発にはAndroidとiOSの2種類があり、アプリプログラマーは、ソフトやハードウエア、ネットワークなどの知識が必要です。

難易度はアプリ開発の使用言語によって異なります。iOSで使うSwift(Apple社が開発したプログラミング言語)は、Java(Sun Microsystemsリリースのプログラミング言語)より難易度が低く、プログラミング初心者向きです。

4.汎用系プログラマー

汎用系プログラマーは、汎用機の動作システムを開発するプログラマーです。汎用機とは、金融機関や決済、会計など大量データを扱う大規模なシステムを指します。

汎用機が普及する前は、行う処理に応じてコンピュータを一つひとつ使い分けていました。汎用機の登場によって1台のコンピュータですべての情報処理を行えるようになったのです。

汎用系プログラマーのお客様は、金融機関や政府機関、大企業などが多い傾向です。社会的影響力が強く、他のプログラマーよりさらに責任感が伴う職業です。またプログラマーの中でも特化した技術力が必要でしょう。

5.組み込み系プログラマー

組み込み系プログラマーは、電子機器や家電製品などをコントロールするプログラムを開発します。
たとえば、以下のような製品の動作を可能にするプログラムです。

  • エアコン:設定温度に調節する
  • 掃除ロボット:ものを感知して動く
  • 電子レンジ:自動的に調理する
  • 洗濯機:洗濯量に合わせて水量を調節する
  • 自動車:カーナビゲーションや渋滞を予測する
  • その他:防犯システムやモニターシステム適切に作動する 

近年ではIoT(Internet of Things)の発展によって、スマートフォンを通して遠隔操作ができるなど、組み込み系プログラマーの活躍の場は広がっています。

難易度の高いプログラミング言語の習得に加え、機器や製品などの知識も必要です。

6.通信系プログラマー

通信系プログラマーは、インターネットに必要な機器を開発するプログラマーです。たとえばルーターやモデム、IP電話など、通信に関連した製品が対象となります。

データの送受信に関するプログラミングが仕事内容であり、ネットワークに特化したプログラマーといえるでしょう。

比較的プログラミングの難易度は高いため、高度なプログラミング言語が必要となります。加えてプロトコルに関する知識をもっていなければいけません。プロトコルとは、データ通信を行うための規約のことです。

昨今、クラウドサービスの普及により、クラウド上のあらゆる通信サービスの開発が求められています。そのため通信系プログラマーの需要は、今後高まるといえるでしょう。

【種類別】プログラマーの詳しい仕事内容

プログラマーの仕事は、コンピュータが解釈できるプログラミング言語を使って、さまざまなアプリやシステムを作成することです。

「誰がどこでどのように使うのか」によって、求められるスキルや難易度も変わってきます。当然仕事内容も異なるでしょう。

ここでは、各種プログラマーの具体的な仕事内容を解説します。

1.WEBプログラマー

Webプログラマーは、ツイッターやインスタグラムなどのSNSや各種アプリ、Webサイトなどのプログラミングを行います。

行う仕事(必要な知識)は次のとおりです。

  • システムの中身をプログラムする(Java、Swiftなど)
  • Webサイトの画面表示をプログラムする(HTML)
  • データベースとの連携をプログラムする(SQL)など

Webプログラマーの業務は、Webサイトに特化したものといえます。システムエンジニアの設計をもとに、システムを開発したり、実績と経験が豊富であればシステムエンジニアのように設計や全体管理などを任されたりします。

仕事で使用する言語は、次のとおりです。

  • フロントエンドの場合:HTML、CSS、JavaScript など
  • バックエンドの場合は:Ruby、PHP、Python など

2.ゲームプログラマー

ゲームプログラマーは、プログラミング言語を使ってゲームを開発します。スマートフォンやパソコンのゲームやVRゲーム、ハードウエアや状況に応じて開発するゲームなど、種類もさまざまです。

クリエイターやデザイナーとやり取りしながら、理想的な動きを実現するのがゲームプログラマーの仕事です。キャラクターの動きや場面転換、効果音など、ゲームの世界観をユーザーに共感してもらえるようにコードを書いていきます。

ゲームプログラマーは、キャラクターの動きをスムーズにするプログラミング技術や数学・物理学の知識を駆使しながら、プログラムを開発するのです。

ちなみに使用する言語は、以下のとおりです。

  • C++
  • C#
  • Unity 

3.アプリプログラマー

アプリプログラマーは、スマートフォンやパソコンで使うアプリを開発します。
アプリプログラマーは、次の4種類のアプリ開発に携わります。

  • ネイティブアプリ:端末へインストールして使うアプリ
  • Webアプリ: ブラウザ上で利用するアプリ
  • ハイブリッドアプリ:Webアプリとネイティブアプリ双方の特徴をもつアプリ
  • 業務系アプリ:企業で営業管理や諸経費計算などの業務作業を行うアプリ

アプリプログラマーは、プログラミングスキルはもちろん、ソフトウエアやハードウエア、通信網、データベースなど幅広い知識が必要です。

仕事で使用する言語は、以下のとおりです。

  • Swift
  • Kotlin
  • Flutter
  • Java
  • C#
  • Objective-C 

4.汎用系プログラマー

汎用系プログラマーの仕事は、1台の大型コンピュータで多種多様な情報処理を行うシステムの開発です。具体的には、金融機関のバンキングシステム、大企業や保険会社の顧客データベースシステムなどがあります。

汎用系システムは、大量のデータを正しく安全に処理できることが大前提です。金融機関や公的機関、大企業で使うため、システムの不具合があれば社会的な損害となりかねません。そのため、汎用系プログラマーは、ほかのコンピュータと互換性のないセキュリティ重視のシステムや高度な処理速度のシステム開発をしています。

仕事で使用する言語は、次のとおりです。

  • COBOL
  • Java
  • FORTRAN 

5.組み込み系プログラマー

組み込み系プログラマーは、電子機器や家電製品、自動車などに組み込まれたプログラムの開発を行います。

たとえば、洗濯機には「マイコン」とよばれるコンピュータが組み込まれています。マイコンがなければ洗濯機から水があふれ出してしまうでしょう。回避するには、水が一定量に達したとき、コンピュータに「水を止める」動作を指示するプログラムが必要です。

また、組み込み系のプログラマーは、プログラミングだけではなく、ハードウエアに関する知識を使いながら仕事をしています。

仕事で使用する言語は、以下のとおりです。

  • C言語
  • C++
  • Java 

6.通信系プログラマー

通信系プログラマーは、通信に関わる製品のプログラムを開発しています。

組み込み系プログラマーと重複部分はありますが、通信系プログラマーはネットワークに関わる開発をするのが特徴です。ルーターやモデム、IP電話を使用する通話システムなど、通信系プログラマーの仕事内容は多様になっているといえるでしょう。

また、最近ではモバイルインターネットが当たり前になっており、通信系プログラマーは情報ネットワークの知識を磨きつつ、システム開発をしています。

仕事で使用する言語は、以下のとおりです。

  • C言語
  • C++
  • Java 

将来プログラマーを目指す子どもには、どんな教育が必要?

将来プログラマーになるために、次の4つのスキルが必要です。

  • プログラミングスキル:開発に必要なプログラミング言語を習得する
  • デバッグスキル:問題の原因を調査し修正する
  • アルゴリズムスキル:問題を解決するための手順を習得する
  • コミュニケーションスキル:開発チームの仲間との連携を図る

子どもに必要な教育には、以下の力を育てることが必要です。

  • 算数や英語の知識
  • 論理的思考力
  • 問題解決能力
  • コミュニケーション能力

プログラミング言語でコードを書くときは、数式と英語の知識が必要です。また、コンピュータが解釈しやすいよう順序立ててプログラミングするには、論理的思考力が重要になってきます。

課題が見つかれば、問題解決能力を駆使しなければいけません。また、目的を達成するためには、エンジニアやデザイナーなど他職種の人と対話しながら作業する姿勢も必要でしょう。

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今回は、プログラマーの概要やプログラマーに向いている特徴を解説しました。プログラマーの詳細が詳しくわかったところで、プログラマーに対する魅力をさらに感じるかもしれません。ただ、何を開発するかによって、使うプログラミング言語やスキルが異なります。

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