デジタルネイティブ世代とは、インターネットやデジタル機器が存在しているのが当たり前の時代に生まれ育った世代です。1990年代以降に生まれた人たちをこう呼ぶことが多く、デジタルネイティブ世代特有のインターネットとの付き合い方や長所・短所があるとされています。今回は、そんなデジタルネイティブ世代の特徴や強み、デジタルネイティブ世代との上手な付き合い方などをご紹介します。
3.オンラインでのコミュニケーションが多い
デジタルネイティブ世代はオンラインでのコミュニケーションが多く、一人でいてもインターネットを介して誰かと繋がっている時間が多い傾向にあります。たとえ何年も顔を合わせていない相手であっても、オンラインでのコミュニケーションを取り続けていることはよくあるでしょう。
コロナ禍において、勉強や仕事がリモート化したことは記憶に新しいですよね。現実で行っていた作業がオンラインになったことでさまざまな苦労が発生しましたが、環境の変化に最もスムーズに適応できた世代がデジタルネイティブ世代だといえます。
もともとオンラインでコミュニケーションを取ることが自然な世代であるため、ZOOMを使ったオンライン会議やテキストコミュニケーションなどにも、ストレスを感じず対応できるのでしょう。
4.働き方や職業選択の幅が広い
デジタルネイティブ世代は、働き方や職業選択の幅が広い世代でもあります。インターネットやデジタル系のサービスに親しんでいるため、人と顔を合わせずに完全在宅で働く選択肢も。インフルエンサーやYouTuberなど、インターネット環境があるからこその華やかな職業も人気です。
デジタル機器を用いたイラスト制作や音楽制作などをインターネットで世界に公開することで、収入を得られるサービスにもなじみがあります。また、プログラミング知識を身につけるための抵抗感も他の世代より低いため、WebプログラマーやWebデザイナーなども視野に入るでしょう。
5.対面でのコミュニケーションが不得意な人が多い
インターネットに親しみのあるデジタルネイティブ世代ですが、対面でのコミュニケーションが不得意な人も少なくはありません。デジタルネイティブ世代にとって人とのコミュニケーションは、対面している状態よりもSNSやインターネットを介した状態で行う機会のほうが多い場合もあります。
LINEやTwitterなどに代表されるSNSでは、気持ちを言葉にするために時間をかけられますよね。しかし対面では、リアルタイムでの自己表現が求められます。SNSでは自分の気持ちを素直に伝えられても対面では上手に伝えられないことがあり、思わず本心を偽ってしまったりスムーズに言葉が出てこなかったりする人もいるのです。
自分のリテラシーを向上させよう
デジタルネイティブ世代は、インターネットへのリテラシーが高い部分と低い部分がそれぞれ目立ちます。例えば、デジタルネイティブ世代は「何てことのない投稿が炎上してしまう怖さ」を知っています。そのため、過激な発言を人一倍控えるという部分においては、インターネットリテラシーが高いといえるでしょう。
一方、インターネットの存在が身近すぎるため、顔を含めた個人情報を迂闊に公開してしまう一面も。デジタルネイティブ世代の良い部分だけをまねしてリテラシーを高めながら、年長者として忠告することも大切です。
デジタルネイティブ世代と上手に付き合っていく方法
ここでは、デジタルネイティブ世代と上手に付き合っていく方法をご紹介します。どの世代にも長所や短所はあるものです。「自分たちと違う世代だから」と遠巻きに見ず、彼らの特徴を理解してより良いコミュニケーションを目指していきましょう。
1.報連相の重要性を伝える
デジタルネイティブ世代と上手に付き合うためには、報連相の重要性を伝えることが大切です。
- 報……報告
- 連……連絡
- 相……相談
デジタルネイティブ世代は対面でのコミュニケーションが苦手な人も多いため、重要な報連相すらも避けてしまうケースがあります。
「あとでテキストで伝えればいいや」と思って失念したり、「直接叱られるのが怖いから」と対面でのコミュニケーション自体を避けてしまったりするのです。そのため、報連相をしないほうが迷惑をかけることをしっかりと伝える必要があるでしょう。
2.デジタルネイティブ世代の当たり前を理解する
世代が違えば、考え方や価値観が変わるのは当然のことです。デジタルネイティブ世代と上手に付き合うためには、彼らにとっての当たり前を理解する必要があります。自分たちの世代の当たり前も、上の世代には通じないもの。世代が変わるごとに常識は変化するのです。
「自分とは価値観が違う」と思っても否定せずに、まずは肯定的に受け入れてみましょう。デジタルネイティブ世代の常識は時に私たちを不安にさせますが、当然ながら彼らは悪意を持っているわけではありません。お互いに歩み寄るためにも、まずは年長者から理解の姿勢を示してはいかがでしょうか。