ゲームや遊びと学習を結び付けることが大切


子どもにタイピングを覚えさせる場合も、ゲームや遊びと学習を結びつけることが大切です。ゲームや遊びは、子どもの興味ややる気につながりやすく、学習を継続させたい場合に効果を発揮するでしょう。

先ほど紹介したラーニングパソコンは、遊びを上手に取り入れています。正しくタイピングができるかクイズ形式に出題したり、学習につなげたゲームで興味づけたりするなど、工夫されています。

ただし、子どもにタイピング技術を身につけさせたいとはいえ、オンラインゲームに関しては、大人がしっかり管理しましょう。また、ネット上で、他者に対する不適切な書き込みをしていないか、チェックすることも必要です。

この点を親子でしっかり確認すれば、ゲームや遊びと学習を結びつけるのは、タイピング技術を学ばせるのに有効です。

子どものタイピングのために!並行して身につけたい学習


子どものタイピング技術習得のために身につけたい学習は、次の3点です。

  • ローマ字と五十音の関係
  • 基礎的な漢字の知識
  • 正しい日本語の使い方

タイピングは、言葉を入力したり文章を書いたりする際に使うスキルです。そのため、入力に必要な「ローマ字と五十音の関係」はしっかり覚えなくてはなりません。

また、速くタイピングできたとしても、出来上がった文章に誤字脱字が多ければ、正しいタイピングとはいえないでしょう。

ここでは、身につけるべき3つの力を解説します。

ローマ字と五十音の関係

子どものタイピング技術を向上させるためには、ローマ字入力で覚えさせるのがいいでしょう。

ローマ字入力は覚えるキーが少なくて効率的です。また、将来的に英文入力の必要性を考えれば、ローマ字入力を身につけておくことをおすすめします。

まずは「あいうえお」の母音である「aiueo」それぞれのキーをタイピングすることから始めましょう。か行は、kのあとに「aiueo」をつければ、ka(か)ki(き)ku(く)ke(け)ko(こ)となります。

さ行はsに「aiueo」とつなげてタイピングすれば「さしすせそ」となるため、ローマ字と五十音の関係さえ理解できれば、意外とスムーズにタイピングできるでしょう。

基礎的な漢字の知識

基礎的な漢字の知識がない場合、いくらタイピングが速くできても、正確な文章をつくることはできません。タイピングで変換ミスが起きれば、相手に意味が通じなくなるからです。

例えば「いぎを唱える」をタイピングした際、漢字の知識が身についていなければ、パソコンの変換が「意義」のままでも気づかないかもしれません(正しくは「異議」)。

タイピングが速くても、誤字に気づかなければ、本来の目的である正確さを維持できません。相手に伝わる文章作成には、やはり基礎的な漢字の知識が必要です。

正しい日本語の使い方

タイピングに基礎的な漢字の知識が必要であるのと同様に、正しい日本語の知識と使い方ができるのは、タイピング技術に必要な要素となります。

「正しい日本語の使い方」とは、辞書にある用法や意味に基づき、多くの世代が理解しやすい言葉を使うことです。一文が長すぎないか、主述関係が間違っていないか、敬語の使い方は正しいかなどを確認しながらタイピングする必要があるでしょう。

子どものタイピング技術を生かす方法は?


子どものタイピング技術を生かす方法は、以下の4点です。

  • 小説づくり
  • 学校の学習の先取り
  • インターネット上のコミュニケーション
  • プログラミング学習

子どものタイピング技術を向上させるには、長期的な視点が必要です。途中で飽きてしまいやすい子どもに、興味と学習をつなげながらタイピングの練習ができる環境を整えましょう。

小説づくり

小説づくりは、タイピング技術を生かす一つの方法です。まずは、子どもの好きなテーマで書かせてみましょう。

好きなゲームや物語を参考にしながら、登場人物、場面展開など細かな設定についてもタイピングさせます。子どもは夢中になり、タイピング量や文章量が想像以上に増えるかもしれません。

親の役割は、誤字に気づくことと捉え、子どもがタイピングしたストーリーそのものを批判しないようにしましょう。

学校の学習の先取り

学校の学習の先取りをタイピングで行う方法もあります。教科書の内容をパソコンでタイピングする(解く)方法です。

この場合のメリットは、タイピング技術を向上させることに加えて、予習することで学習内容の理解が進む点でしょう。

タイピングは単純作業のように見えますが、言葉の意味を認識しながら表現するスキルです。タイピングの過程で、疑問や気づきが生まれ、新しい学習をする際のモチベーションにつながります。

インターネット上のコミュニケーション

タイピング技術をインターネット上のコミュニケーションに活用する方法もあります。

インターネット上のコミュニケーションとは、SNSやメールの送受信などを指します。目的がコミュニケーションにあるため、タイピングの必要性も増すでしょう。

たくさんのやり取りを豊富なタイピング量で行えば、ますますタイピング技術が磨かれるかもしれません。ただしインターネット上のコミュニケーションについては、親が常に注意を払う姿勢は大切です。

プログラミング学習

プログラミング学習は、子どもがタイピング技術を磨く際に使えます。コードをキーでタイピングする必要があり、各操作をすべてキーボード上で行うためです。

プログラミングで行うコード入力は数も多いため、おのずとタイピングの練習になります。どのコードをどの順番で打つのか考えながら行い、動作がうまくいかなければ打ち直さなければなりません。

プログラミング学習は、タイピング技術を生かしながら、論理的思考力も養える学習だといえるでしょう。

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