無気力な子どもを見ていると、親としては不安になるものです。とはいえ、無理やりやる気を出させてもすぐにモチベーションが下がってしまいます。今回は、子どものやる気を出す方法や無気力な子どもに適した5つの言葉についてご紹介します。子どもの性格や性質に寄り添い、一人ひとりに合った方法を見つけていきましょう。
目標を明確にする
子どものやる気を出す方法の一つとして、目標を明確にすることが挙げられます。何のために勉強しているのかわからない状況では苦しいものです。マラソンでもゴールがあるからこそ走り切れますよね。ゴールや目標がない状態では、基本的に人はやる気を出せません。
受験合格や資格取得などの大きな目標はもちろん、テストで〇点を取る、前回の点数を超える、などの目先の小さな目標を設定しましょう。ただし達成可能な目標にするのがポイントです。大きな目標だけでは過程も苦しく、モチベーションが下がってしまいます。
スモールステップで成功体験をつくる
スモールステップで成功体験を作るのも、子どものやる気を出す方法の一つです。小さな成功体験の積み重ねで、自信とやる気につながります。「努力が実を結ぶ」実感を子どもに何度も持たせてあげることが大切です。
少しでも成績が上がったら褒めてあげるのはもちろん、子ども自身に目標を設定させるのもいいでしょう。勉強に関わるもの以外でも、子どもの成長ごとに褒めることを忘れないでください。成功体験の積み重ねにより自尊心が磨かれ、勉強に自主的に取り組める精神が身に付きます。
ご褒美を用意する
努力に正当な報酬を与えるのも、子どものやる気を出す方法です。ご褒美は努力への見返りになるだけではなく、次の努力へのモチベーションにもつながります。「頑張ればいいことがある」と自覚してもらうのが目的です。
注意したいのが、子どもがご褒美のためだけに頑張る環境にしないことです。周りから与えられる報酬のために努力していると、ご褒美がなくなった瞬間にやる気もなくなってしまいます。あくまで自分のために努力するという方向性を失わせないように、親はサポートしましょう。
褒めて伸ばす
子どものやる気を出す方法として「褒めて伸ばす」のか「怒って伸ばす」のかは家庭方針によって異なるでしょう。しかしここでは、褒めて伸ばすことをおすすめします。なぜなら、怒って伸ばすには子ども自身の反骨心や闘争心が必要であるからです。
すべての子どもが反骨心を持っているわけではなく、生まれ持った特性や性質によります。反対に、親に努力を正当に評価されて悲しむ子どもは少ないでしょう。子どもを恐怖や不安で支配するのではなく、真っ当に自己肯定感が育つ方法でコミュニケーションをとってみてはいかがでしょうか。
親も一緒に挑戦する
子どものやる気を出す方法としてぜひ試したいのが、親も一緒に挑戦する方法です。子どもは親を見て育つといわれています。親が何も挑戦せずに臆病なままでは、子どももそれを真似てしまいます。
「やる気を出せ」と言われても「親はやる気がなさそうなのに、なぜ自分だけが……」と不満を持ってしまうもの。子どもの見本として親も挑戦することで「お母さんやお父さんも頑張っているのだから、自分も頑張ろう」とやる気に繋がるでしょう。
子どものやる気を奪う言葉に要注意
子どものやる気を出す方法を試すときに注意したいのが、子どもにかける言葉です。せっかく子どもが学習に意欲的になっても、親の何気ない一言でモチベーションが激減してしまうこともあるからです。
親は子どもを見守りつつ、要所で適切な言葉をかける必要があります。子どもを見ていると不安で焦ってしまう瞬間もありますが、子どものペースを尊重して優しく背中を押す発言を心がけましょう。
無気力な子どもを変える5つの言葉
ここでは、無気力な子どもを変えるための5つの言葉をご紹介します。子どものやる気を出す方法を試すだけでは、根本的な性質や考え方はなかなか変わらないものです。物事への捉え方を変える言葉を親がかけてあげることで、学習への取り組みをポジティブな印象へと変えられるでしょう。
「頑張っていて偉いね!」
子どもは自分のために学習しますが、頑張る自分を見て喜ぶ親の姿も期待しています。親が喜んでくれるだけでもモチベーションの後押しになるものです。努力する子どもの姿を軽視せず、定期的に賞賛の言葉を投げかけましょう。
「挑戦する姿勢が素晴らしい!」
努力は必ずしも報われるとは限りません。子どもの精神的成長のためには、挫折するのも貴重な経験です。もし努力が失敗に終わっても親は子どもを責めずに、目標達成のために努力した姿勢自体を評価するよう心がけましょう。