小学校受験の対策として幼児教室に通うことを検討し始める親御さんは多いものの、いつから始めればいいのか気になる方も多いでしょう。

小学校受験の試験項目には「行動観察」「ペーパーテスト」「面接」などがあります。また、社会性や知性、感性など総合的に判断されるだけではなく、家庭環境や両親の対応力も加味されます。子供の力や環境づくりは、短期間で形成されるものではありません。小学校受験に向けて早めに情報収集をしたうえで準備を始めるのがいいでしょう。

そこで今回は、小学校受験の準備を始める時期と知っておくべき受験対策に関する情報について解説します。

世間体やブランド力だけで受験を決めない

世間体やブランド力だけで小学校受験を決めるのは、親の見栄であり子供のためにはなりません。小学校選びでは、親の欲や見栄を入れないように注意しましょう。

「子どもは受験校を選ぶ力がない」と考えるのは親の勝手な思い込みです。実際に通う子供が「行きたい」「勉強したい」と思えるかが重要です。体験入学や学校説明会を活用し、子供と一緒に受験する学校を選びましょう。子供の何気ない一言を大切にしたり注意深く様子を観察したりして、子供目線で小学校を選ぶことが大切です。

家族全員で協力できるようにする

小学校受験には家族全員の協力は必要です。家族の協力なしで小学校受験は成功しません。

意見の相違で、子供の目前で家族が言い合いをした場合、子供は不安になりますし、言い争いの原因が自分にあると思ってしまいます。同じ目的をもって協力しながら歩めるように十分話し合いましょう。小学校受験の準備や入学後は費用もかかります。予算面での解決は必須です。

小学校受験の準備過程で両親の意見に相違があればそのままにせず、冷静に話し合しあえる場を設けて納得するまでとことん話し合いましょう。

受験費用や学費のことを考えておく

小学校受験にかかる費用は、1年間で230万円とも言われています。試験科目に絵画や運動などがある場合、絵画教室や体操教室に通わせる必要がありケースも。塾代や模試、各種講座費用などを含めると、かなり高額になることが予想されます。

また「首都圏私立小学校 初年度費用一覧」によれば、初年度の学費合計額は60〜150万円台となっています。さらに受験料1万~3万円、寄付金なども加わることも認識しておきましょう。一般的に教育費は、手取り収入の10%以内に抑えるべきだといわれています。予算を立てて資金確保の見通しをもつなど早めの対応が必要です。

いい教育を受けることで、子供の将来の幸せにつながる

いい教育とは、自立と共生のバランスがとれた人間を育てることだと言われています。自立と共生のバランスがとれた人間とは、次のような人を指します。

  • 自分にも人にも誠実である
  • 自分の考えをしっかりもっている
  • 人の話に耳を傾けられる
  • 自分のよさを自覚している
  • 個性や才能を人のために活かそうとする
  • どのような人にも公平に接する

人間は、生まれたときから人との関わりの中で成長し続けます。親、祖父母、兄弟姉妹、友達、師弟など、さまざまな関係性があります。成長の過程で「自分は〇〇が得意だ、自信がある、だからその力を発揮して社会の役に立ちたい」と思えることが重要です。いい教育はいい環境から、といえます。受験は子供がいい環境で成長するための1つの方法なのです。

親子で成長できるお受験対策!

ここでは、親子で成長できる小学校の受験対策を5つ解説します。解説した内容を実践すれば、小学校受験に向けた準備段階から、親子関係がよりよく形成され、子供自身の成長にも良い影響を与えます。

親子が1つの目標に向かって共に努力を積み重ねるのは、すべての人が経験できるものではありません。長期にわたる受験対策は、将来に活かせる力や人間性を育みます。ぜひ実践してみましょう。

個別塾で先生から学ぶ

小学校受験に挑戦すると決めた場合は、経験と実績のある個別塾を活用するのがおすすめです。小学校受験では、専門的な知識や情報収集が必要になります。また、親とは違う視点で子供の特性を見抜いてくれる塾の先生は、親子にとって心強く、受験に対して安心材料となるでしょう。

ただし、ほかの人が勧める塾がわが子に合っているとは限りません。子供の個性を伸ばすのが目的であれば、塾が子供に合っているかどうか、また親が相談しやすい体制が整えられているかという視点から判断してみましょう。

子供との時間を増やす

親子で成長できるお受験対策の一つに、子どもとの時間を増やすことが挙げられます。

小学校受験の準備を通して、子供の個性を伸ばし才能を見つけ出そうとする姿勢は親子関係に変化を与えます。強要したり怒ったりすれば、いくら子供との時間が増えるとはいえ関係がこじれてしまうでしょう。子供との時間を増やす場合も、子供の本質を大切にして一緒に成長するつもりで接するようにします。目的を共有する同志のように、支え合いながら二人三脚で進むようにすると、とくに子供は大きな安心感を得られます。