自分の子供に協調性がない気がする…

子どもにはそれぞれの個性や特性があります。誰とでもすぐに友達になれるような社交性が高い子もいれば、自分の世界観や一人の時間を大切にする子もいます。どの個性も尊重されるべき特性ですが、親としては我が子の協調性が乏しいように見えると不安を抱いてしまいますよね。

今回は協調性がある子どもの特徴や子どもの特徴や、子どもの協調性を養う方法などをご紹介します。子どもの個性を肯定的に捉えた上で、コミュニケーションで苦労しないために親にできることをサポートしていきましょう。

 

協調性とは

協調性とは、自分とは異なる価値観や考え方を持つ人たちと協力し、同じ目標に向かって行動できる能力を指します。相手と表面的に仲よくするだけではなく、しっかりと自分の意見を伝えた上で相手との違いを尊重し合えることが重要です。

協調性が高い人は自分のメリットだけではなく、お互いのメリットを考えた上でコミュニティ全体が気持ちよく過ごせる状態を目指します。もし自分が相手を理解できなくても否定せず、譲り合いながら調和できる性質を持っているのです。

 

協調性がある子どもの特徴

ここでは、協調性がある子どもの特徴を5つご紹介します。

  1. 友達が困った時にすぐ手を差し伸べる
  2. 友達が多い
  3. 人の気持ちに寄り添える
  4. 協力して成し遂げることが得意
  5. 周りの人を大切にする

協調性がある子どもはコミュニケーションが円滑になり、人間関係の構築がしやすくなります。良好な人間関係は人格形成によい影響を与え、自己肯定感が高い状態を維持するための要素になるでしょう。

 

友達が困った時にすぐ手を差し伸べる

協調性が高い子どもは、友達が困ったときにすぐに手を差し伸べられます。誰かに優しくするためには、自分自身の心の余裕がなくてはいけません。つまり協調性が高い子どもは、情緒が安定している傾向にあるのです。

自分が周りを助けた分、自分が困っているときには助けてもらえるような良質な人間関係を築けます。「困ったら助けてもらえる」「自分は一人ではない」と心から思える状態は安心感を生み、情緒の安定を促進させます。

 

友達が多い

友達の数が多いことも協調性が高い子どもの特徴です。協調性が高い子どもは基本的に誰とでも仲よくなれるため、所属するコミュニティが変わっても新しい人間関係をゼロから作れます。相手が喜ぶことや嫌がることを察知する能力に長けており、相手によってベストな距離感を把握することが得意です。

友達の数が多いことは、特定の人間関係に依存せずにいられる状況を作ります。「この人に嫌われたら友達がいなくなってしまう」のような不安を抱く必要がないため、常に自分らしく自然体で、ありのままの心でコミュニケーションが取れるでしょう。

 

人の気持ちに寄り添える

協調性が高い子どもは相手の心を察する能力も高いため、人の気持ちに寄り添える優しさがあります。優しいだけではなく、洞察力や頭の回転も速いことが特徴です。「人に優しさを与えたい」と思っても、相手が求めているものがわからなければ空回りしてしまいますよ。

協調性が高い子どもは、相手の表情や声色からどのような言葉をかけてほしいのかを察知し、相手が求めている優しさの形を与えられます。自分の言動次第で相手がどのような感情を抱くのかを予想し、ベストなコミュニケーションを選ぶ冷静さを持っているのです。

 

協力して成し遂げることが得意

協調性が高い子ども複数人で何かを成し遂げようとするときには、しっかりと周りと協力できます。例えば運動会の競技やグループでのプレゼンの練習などは、まとめ役を引き受け率先してグループを引っ張ります。

周りを見る力にも長けているため、自分よりも適したリーダーシップを持っている相手には主導権を譲れる柔軟さを持っていることも特徴です。決して自分だけが目立とうとせず、周りから感謝や尊敬の気持ちを集めようと焦ることもなく、ただ団体行動を円滑に行うことを目標として最善の行動を考えられるのです。

 

周りの人を大切にする

協調性が高い子どもは、周りの人を大切にできる特徴があります。人間関係を雑に扱わず、誰が相手でも同じ目線でコミュニケーションを取ろうと努めます。対話に誠実さがあり、相手にとって「自分との関係を真剣に考えてくれている」と思える安心感があるのです。

グループの中で誰かを仲間外れにすることはありません。むしろ、コミュニティに入れずに困っている人を見かけたら自ら声をかけるタイプです。周りからの評判はよく、さまざまな場所から誘いの声が多くかかるでしょう。自分が周りを大切にしている分、周りからも大切にしてもらえます。

 

子どもが協調性を身につけるには?

子どもが協調性を身につけるために最も重要なポイントは、子どもが自分自身を肯定的に捉えられていることです。自分に自信がない子どもは人間関係が臆病になり、本来の自分よりも大きく見せようとしたり、相手に嫌われないための行動ばかり気にかけたりします。

協調性では相手を思いやり認める心が重要ですが、自己肯定感が低い子どもは相手を思いやる余裕がなく、自分の利益ばかりを追い求めてしまいます。そのため、闇雲に「友達と仲よくしなさい」と伝えても協調性は養われません。

まずは子ども自身に愛情を伝え、自己肯定感の定着をサポートする振る舞いを心がけましょう。子どもが自分に自信を持てれば、堂々と意見を言える心の安定が養われます。心に余裕ができてこそ、相手を思いやれる心理的なリソースが生まれるのです。