複雑化する社会…子ども時代に身につけておきたいのは「プログラミング的思考」

インターネットの普及によって大量の情報が高速で交錯する現代は、将来の見通しが立てにくく「これからどうなっていくのだろう」と不安にかられる親御さんはいるでしょう。

予測不可能な時代を生き抜くためのスキルのひとつに、プログラミング的思考があります。プログラミング的思考は、失敗を恐れずやりながら考え実行する課題解決方法といえるでしょう。複雑化する社会においては「見えない課題を見る力」「柔軟に対応できる力」が求められ、プログラミング的思考の必要性はますます高まると予想されます。

そこで今回は、プログラミング的思考の概要や効果を解説するとともに、プログラミング的思考を身につけるための方法を紹介します。

 

プログラミング的思考の意味とは

プログラミング的思考では、ある課題を解決するために最適な方法を考え、試行錯誤しながら完成形に近づけるプロセスが重視されます。綿密な設計図を作成してその通りに行ったとしても上手くいかない可能性があります。その際「何が良くなかったのか」「なぜ失敗したのか」と自問自答したり他者と話し合ったりしながら対策を考え再挑戦する姿勢が大切です。

こうした姿勢は予測不可能な時代を生きるうえで大切な要素であるため、プログラミング的思考を育てる教育が重視されているといえます。

 

子どもがプログラミング的思考を持つ必要性

子どもがプログラミング的思考を持つ必要性は、予測不可能な時代を生き抜くことにあります。

情報が複雑化し高速で飛び回る現代において、必要な情報や解決策を見つけられなければ、情報に翻弄されるだけになるでしょう。回避するためには。情報を主体的に取捨選択し自分やチームの強みを生かしながら課題を解決する力が必要になります。

ここでは3つの視点に分けて順番に解説します。

  • 主体性のある人材が求められている
  • 情報の取捨選択をする能力が求められている
  • 人間にしかできない力を身につける必要がある

 

主体性のある人材が求められている

これからの時代は、いかに主体的であるかが問われます。多様で複雑化する社会では絶対性がなくなり、フレームワークにしたがって行動することが難しくなるためです。

また変化の激しい世の中においては、目的を達成すべく綿密に計画を立てても実行に移した時点で時代遅れになる可能性があります。このような状況下では、特に主体性が維持されなければなりません。何が問題かを見極め、解決策を考え行動するプログラミング的思考を養うことで、どのような問題にも柔軟に対応することができるでしょう。

 

情報の取捨選択をする能力が求められている

今後はますます、情報を取捨選択する力が必要となります。反対に情報に流されたり間違った情報を選んだりすれば、自分の課題を解決するのは難しくなるでしょう。

プログラミング的思考を身につけると、情報の探し方やインプットの方法を考えられるため、最適な解決法を見つけられます。また情報の裏を探ったり信ぴょう性を確かめたりする力が身につくため、精度の高い情報処理・分析力を習得できるでしょう。

 

人間にしかできない力を身につける必要がある

プログラミング的思考はIT化に対応するための思考法というより、人間の特性をさらに磨くための思考法といえます。万能に思えるAIは明確に定義づけられた分野で能力を発揮しますが、まったく異なる分野の課題を出されても対応できません。一方で人間は、場に合わせて思考を変えられます。

プログラミング的思考を身につけることで、どのような状況下でも人間らしさを発揮しながら柔軟に対応できる力を強化できるでしょう。

 

プログラミング的思考が与えてくれるメリット

プログラミング的思考を身につけると課題に気づきやすくなったり、最適な解決法を考えたりできます。
また、失敗を恐れることなく失敗を糧に新たな改善案を創出する力も養えます。場合によっては、協力者を求めながら解決法をレベルアップできるでしょう。

プログラミング的思考によって、人間のもつ力をさらに向上させたり成功への道筋をつけやすくしたりできるのです。ここでは4つのメリットを順に紹介します。

  • 目標設定を自分でできるようになる
  • 物事の優先順位をつけやすくなる
  • 人間関係が円滑になる
  • 失敗を成功につなげやすくなる

 

目標設定を自分でできるようになる

プログラミング的思考は、ある目的地に向かうための最適なルートを考える思考法です。そのためどのような場面でも自分で目標設定ができるようになります。

例えばテストで100点を取りたいと思えば、目標を達成するための要素(日数や問題集など)を洗い出し細かな計画を立てるでしょう。一日にやるべき学習内容を小目標とし、やりながら量や内容を調整するのも可能です。テスト結果から改善点を洗い出し次回のテスト目標を立て直すなど、回を重ねるごとに目標設定の力を向上させられるでしょう。

 

物事の優先順位をつけやすくなる

プログラミング的思考によって、子どもは物事の優先順位をつけやすくなるでしょう。明確な目標設定により、何をどの順番で進める必要があるのかがわかりやすくなるためです。

目標が明確であれば解決に必要な視点を明らかにでき、優先度の高い順に解決法を考えられます。実際にやってうまくいかない場合でも、プログラミング的思考が身についていれば課題を見つけてやる順番を変えることができるでしょう。

 

人間関係が円滑になる

プログラミング的思考が身につくと、話す内容の順番を考えながら相手に分かりやすく話せるようになるため、コミュニケーションを円滑にできるでしょう。

またプログラミング的思考で人の話を聞ける人は、相手が感情的になっていても冷静に受け止め、なぜ(相手は)このような話をするのか論理的に理解しようと努めます。つまり、話し方だけでなく聞き方についても相手を意識したやり取りができるため、他者との関係をよりよく保てるのです。

 

失敗を成功につなげやすくなる

プログラミング的思考力を身につけることによって、失敗を成功に導きやすくなります。目標や解決のためのルート設定が明確であるため、失敗しても何がどう間違っているのかわかりやすくなるためです。

失敗は誰もが避けたいものですが、失敗から今まで見えなかった課題がわかるため、かえってよりよい解決法を導き出せます。プログラミング的思考を身につけた人は、失敗を恐れずチャンスとしてよりよいものを創出しようとするため、成功に近づけるのです。