子どもがなかなか勉強に集中できない…解決する方法はある?

親御さんのなかで、「子どもがなかなか勉強に集中できない」と悩む方は多いのではないでしょうか。勉強できる場所として個室を与えても、集中して勉強できなければ学習内容を身につけさせることは難しくなります。

これを回避するために、親として勉強の仕方を教えたり勉強する際はスマートフォンを一旦預かったりすることもあるでしょう。

しかし、どのような策を講じたとしても「やはり勉強に集中できない」と思う子どもはいます。そこで今回は、解決法の一つとして環境づくりに焦点を当て、集中して勉強できる場所を複数ご紹介します。まずは子どもが自宅学習に集中できない理由から確認し、子どもの教育に活かしましょう。

小学生の子どもが自宅学習に集中できない理由

小学生の子どもが自宅で集中して勉強できない理由にはさまざまなものがあります。たとえば、雑音が気になったり誘惑が多かったりする場合や、ときには子どもの性格が関係する場合などもあるでしょう。

また、勉強できる場所がなかなか見つからないケースもあります。必ずしも個室が勉強できる場所とはいえず、子どもは「集中して勉強できる場所はどこなんだろうか」と困っているかもしれません。

ここからは、子どもが集中できない理由として考えられる原因をいくつかご紹介します。

静かな環境でソワソワしてしまう

子どものなかには「この場所だと静かすぎで逆にソワソワしてしまう…」と感じる子もいるものです。その理由としては、静かすぎる場所では物音を立てないように気を遣ってしまい、かえって勉強に集中できない可能性があることが挙げられます。

静かな環境よりも、適度な音がある環境の方が、脳がよく働くという報告もあります。集中できる音は70dB(デシベル)ともいわれ、セミの鳴き声や雨音などが例に挙げられているのです。

したがって、静かな環境で集中できない子の場合、子どもが集中しやすい音の大きさはどの程度か一度調べてみるのもよいでしょう。

誘惑される対象が多い

子どもに勉強できる場所として個室を与えても、テレビやスマートフォン、ゲーム機などが部屋にあれば誘惑の多い場所となります。好きなものが身近にあると、どうしても気持ちがそちらに向いてしまい勉強に集中できません。

勉強できる場所を考える際は、部屋に気になるものを置かないようにしたり、親の目が行き届くリビングで勉強させたりするなどの工夫が必要でしょう。

精神的に切り替えができない

ほかの子どもには集中して勉強できる場所でも、精神的に切り替えができない子どもであれば、集中しにくい可能性もあります。

切り替えができなければ、嫌なことや気になることが頭から離れず、なかなか勉強に向かえないでしょう。また、たとえ机に向かってもうわの空になってしまう場合があります。

勉強できる場所を整えて「これでよし」とせず、子どもの精神状態を感じ取りケアすることも親にとっては大切なことです。

他の家族の生活音が邪魔

テレビやスマートフォンの存在だけでなく、他の家族の生活音が気になってしまう場合もあります。家族の生活音とは、兄妹姉妹の泣き声、ドアの開閉や階段の音などさまざまな音を指します。

一旦気になるとずっとイライラが続いてしまうため、結局集中して勉強することが難しくなるでしょう。しかし、生活音のすべてを制御するのは難しいのが現状です。したがって、このような場合は勉強できる場所をほかに作る必要性があるといえます。

勉強机や自室にネガティブなイメージがある

勉強机や自室にネガティブなイメージがあると、それだけでやる気がなくなる子どももいます。これは、「勉強=嫌い」の方程式から抜け出せないケースだといえるでしょう。

たとえば勉強する意味がわかっていない子どもは、部屋に入って机に座ることすら後ろ向きに考えがちです。また、親や先生に怒られないために勉強する子どもは、椅子に座りあたかも勉強するようなパフォーマンスを見せているだけかもしれません。

こうした子どもは、勉強の意味がわかったり勉強の楽しさを知ったりする機会をもつことが大切でしょう。

個室での勉強が逆効果の子どもも…

子ども部屋を勉強できる場所にすることは可能ですが、すべての子どもが個室で勉強に集中できるわけではありません。その理由は、音が遮られた環境では不安やストレスを感じやすい子どもがいるためです。

個室より家族が行き交うリビングの方が、勉強できる場所に適している場合があります。また、自宅以外の場所で人の気配を感じられる方が、勉強しやすい子どももいるでしょう。

子どもによって「勉強できる場所」は異なるため、親は子どもの様子を把握し、集中できる環境を探したり整えたりする必要があります。

子どもが自習に集中できないときは、勉強場所を変えるのがおすすめ!

たとえ子どもが自分ひとりで勉強に集中できない状態であっても、子どもを責めてはいけません。それよりも、勉強できる場所を一緒に探してみることが大切です。

たとえば、親が子どもに「どうして集中できないのかな?」と問いかけ、子どもの回答を聞いてみます。また、子どもが「今の場所は落ち着かない」と答えたとすれば、勉強できる場所とはどのような環境なのか、一緒に考える機会をつくってもよいでしょう。

いずれにしても子どもが集中できない場合に子どものせいにするのではなく、学習環境を再度見直してみる姿勢が大切です。子どもと話し合いながら、勉強できる場所を探したり変えたりしてみましょう。