小学生の夏休みは、簡単&すごい自由研究に挑戦しよう

自由研究は昭和22年の教科基準の1つとして「児童の自発的活動を促す」目的で設置されたのがはじまりです。その後教科基準からは外れましたが、現在でも夏休みの宿題として根付いています。

普段の授業や生活の中で「もっと知りたい」「どうしてだろう」と疑問に思ったことや、子どもが好きなことを、長期休みに思い切り挑戦できるのです。せっかくなら友達や先生が驚くような、すごい自由研究を目指してみるのも良いでしょう。ただし、すごい自由研究のテーマを決めるのは簡単ではありません。

そこで今回は、低学年の子どもでも簡単にできる内容から、「あっ」と驚くすごい自由研究まで、13個を厳選してご紹介します。

夢中になれる自由研究のテーマを見つけましょう。

夏休みの自由研究に真剣に取り組むメリット

この章では夏休みの自由研究に真剣に取り組むメリットを紹介します。

学校の授業や習い事などは、先生の指示に従って取り組むのが基本です。しかし自由研究は、みずからテーマを決めて解決し、内容をまとめて表現するまでを自分で考えなければいけません。

子どもが自分で決めた自由研究の課題に、真剣に取り組み仕上げることで、次のようなメリットを得ることができます。

子どもの興味や関心を引き出せる

子どもの興味や関心を引き出せることが、夏休みの自由研究に真剣に取り組むメリットの1つです。

学校の授業や日常生活、下校後の遊び、休日のお出かけの中で「なぜ?」「どうして?」とふと感じた事柄について家族で話し合いながら研究することで、子どもの興味のあることや関心のあることを引き出せるでしょう。

また制作が好きな子どもなら、自分の興味のあるものを作ることで、すごい自由研究の作品ができます。

計画力や創造力など、さまざまな能力を養える

自由研究に取り組むことで、計画力や創造力など、さまざまな能力を養うことができます。

理科や社会関連の自由研究の場合、まずテーマを見つけて計画を立て、調べたり必要な材料をそろえたりして実験し、得られた結果を他の人にも理解できるようにまとめるのです。

また制作系の自由研究であれば、作るものを決め、作成方法や必要な材料を調べたうえで用意して、実際に制作します。

このような過程で、計画力・創造力の他、表現力や科学的な思考能力を養うことができるでしょう。身についた能力は、来年以降のすごい自由研究に取り組む礎となるのです。

子どもの個性や嗜好を理解するきっかけになる

自由研究を真剣に取り組むメリットの1つに、子どもの個性や嗜好を理解するきっかけになることがあげられます。

自由研究に取り組むにあたって、まずは子どもの興味や関心のあることからテーマを決めます。

なかには思いもよらぬテーマを選ぶこともあるでしょう。選んだテーマや課題への取り組み方を見ることで、子どもの個性や嗜好を再認識することができるのです。

学習の習慣を維持できる

自由研究に取り組むことで、学習の習慣を維持できます。

自由研究のテーマに、学校の授業で習ったことに関連する内容を選べば、学習の復習にもなります。また自由研究に取り組む過程で、教科書や百科事典などを使えば、ものごとの調べ方を学ぶこともできるのです。

学校が休みのときに学習の習慣を維持することは難しいのですが、子ども自身が興味関心のある内容をテーマにできる自由研究に取り組めば、夏休み中も学習習慣が維持できるでしょう。

低学年でもできる!手軽な自由研究6選

小学校低学年の子どもにも取り組みやすい自由研究を6つ厳選してご紹介します。

すごい自由研究を目指しても、低学年の子どもがとても複雑なことに取り組むのは難しいのが現実です。難易度が高すぎるとせっかくの自由研究も楽しめません。

低学年のうちは、挑戦しやすい自由研究の中から子ども自身が興味のある内容を選び、取り組む過程で学習につなげる工夫してみると良いでしょう

楽しくて美味しいアイスクリームづくり

冷凍庫を使わずに、塩と氷を利用したアイスクリームづくりに挑戦してみましょう。

作り方はいたって簡単です。小さいボウルに卵黄(1個分)とグラニュー糖(30g)を入れ白っぽくなるまで混ぜたら、牛乳(大3)を少しずつ加えます。大きいボウルに氷と塩を3対1くらいの割合で入れ、材料の入った小さいボウルを重ねて生クリーム(100ml)とバニラエッセンス(少々)を加えて混ぜます。

固まってきたら、底から返すように混ぜ続ければできあがりです。

この実験を通して、氷に塩を加えると温度が下がることが学べます。

水を綺麗にするろ過装置づくり

水を綺麗にするために必要なろ過装置を手作りしてみましょう。

装置というと難しそうですが、作り方は簡単です。1本のペットボトルの底部分と、もう1本のペットボトルの注ぎ口から10cmほどの部分をカッターで切り取ります。注ぎ口にガーゼをかぶせ輪ゴムでとめましょう。このペットボトルの中に「小石・綿・活性炭・砂」の順でろ過装置の中身を入れていきます。そしてもう1つのペットボトルの中に注ぎ口を下にして入れます。

泥水を上から流し入れ、水の色の変化を観察しましょう。

普段使っている水がどのように綺麗になるのかを学ぶことができます。

自然の素材を使ったフォトフレームづくり

山や海で拾った木や貝殻を使って作れる、自分だけのフォトフレームはいかがでしょうか。

材料は、100円ショップなどで購入したフォトフレーム・木工用ボンド・両面テープ・自然の素材です。用意したフォトフレームの枠部分に、集めた素材を貼り付けていきます。夏休みの旅行中に素材を集めたり、山や海に行き自然素材を探したりすることで夏の思い出もできますね。

配置やデザインを自由に考えることで、楽しく創造性を養うこともできます。

石鹸・スライム・キャンドルなどをDIY

オリジナルの石鹸やスライム、キャンドルもおすすめの自由研究です。

必要な材料はそれぞれシンプルです。石鹸はグリセリンソープを、スライムは洗濯のりとホウ砂を、キャンドルは白く大きめのろうそくを用意しましょう。

どれも絵の具やクレヨンなどを利用して色をつけることで、オリジナル作品に仕上げることができます。完成した作品をイメージして、必要な材料や手順を考えることで楽しく創造力を養うことができるでしょう。

自分だけのテラリウムづくり

自分だけのテラリウムづくりもおすすめです。

テラリウムとは、密閉されたクリアなケースの中に、植物を入れて育てる方法のことです。水分が密閉空間の中で循環するので、手間なく植物を育てることができるのです

テラリウムの作り方は、ガラスの容器に砂や土を入れ、その上に育てたい植物を入れて水を与えるだけなので、低学年の子どもでも作ることができるでしょう。

小物や石・木の枝を自由に配置することで、オリジナルな世界観を作り上げることができます。また出来上がったテラリウムを観察して、変化を記録すればすごい自由研究に仕上がります。

雲や昆虫の観察日記

身近な雲や昆虫についてじっくり観察してみるのも、学びが深い自由研究です。

雲の種類や、季節・天候による形の違いを観察日記につけましょう。図鑑と照らし合わせて確認することで、より深く学ぶことができます。また身近な昆虫を飼育して観察することで、昆虫それぞれが持つ力を知ることができます。

いつもは何気なく見ている自然をじっくりと観察することで、ものごとを興味深く見る目が育ち、豊かな感性を身につけることができるでしょう。