【この記事の目次】
子どもを前向きな性格に育てたい!保護者にできることは?
物事をとらえる思考法として挙げられるのが、ポジティブシンキングとネガティブシンキングです。ネガティブシンキングは否定的な印象ですが、ポジティブシンキングは前向きな思考法として好意的に受け取られています。
このため、保護者が「ポジティブシンキングができる子どもに育てたい」と願うのは自然なことでしょう。
そこで今回は、ポジティブに物事を捉えるメリットや育て方について解説します。また、ネガティブになりやすいタイミングやポジティブシンキングに導くコツについても紹介します。
本記事を読めばポジティブに考える良さやコツがわかり、親子が前向きな気持ちで過ごせるようになるでしょう。ぜひ通してお読みください。
ポジティブシンキング(ポジティブ思考)の意味とは
ポジティブシンキングとは物事に対する見方が前向きで、楽観的に捉える思考法です。ポジティブシンキングには、ストレスや不安を軽減し自己肯定感を高める効果があります。
たとえば失敗したときにポジティブシンキングであれば「次は成功するために何ができるか」と考え、ネガティブな見方を取り除きながら自分ができる分野に集中して取り組むでしょう。
また、ポジティブシンキングな人のほうがストレスや悩みを抱えにくいため、いつも笑顔で健康的な生活を送れるといわれます。
ポジティブシンキングな子どもの特徴3つ
ポジティブシンキングな子どもは、行動範囲が広く、失敗を恐れない精神の持ち主です。あまり人見知りせず、さまざまなことに挑戦する意欲が高いといえるでしょう。
また、過去や未来に執着する傾向にあるネガティブシンキングな子どもと異なり「現在」に関心があるのも特徴です。
ここではポジティブシンキングな子どもの特徴を3つ解説します。
未知の体験でも怖がらずに挑戦できる
ポジティブシンキングな子どもは、未知の体験でも怖がらずに挑戦できます。その理由は自分自身や現在に対して常に前向きさを保っているからです。
たとえばポジティブな子どもは、新しいスポーツや遊びを目にした際も「面白そうだ」と思って自分から挑戦しようとするでしょう。
あるいは、道で出会ったネイティブから突然英語で話しかけられても、ポジティブシンキングな子どもは知っている英単語を使いながらコミュニケーションを取ろうとします。
人見知りせずに自信にあふれたコミュニケーションがとれる
ポジティブシンキングが習慣になっている子どもは、比較的人見知りしません。逆に他者に対する興味が高く、堂々とコミュニケーションをとろうとします。
また、ポジティブシンキングな子どもは物事に対して前向きな姿勢であるため、自分だけでなく他者に対してもポジティブなイメージを抱きます。共感力が働き、他者の意見を尊重する姿勢が身についているといえるでしょう。
結果として、ポジティブシンキングな子どもの周りには自然と人が集まってくるわけです。
楽観的・刹那的な一面がある
ポジティブシンキングができる子どもは、楽観的で刹那的な部分があります。楽観的であるとは、物事を前向きにとらえ明るい未来を想像する姿勢を指します。刹那的とは、過去や未来よりも現在を大切にして「今の瞬間」を楽しむ姿勢といえるでしょう。
たとえば、ポジティブな子どもは問題が生じても必要以上に不安になりません。「なんとかなる」あるいは「なんとかしてみよう」と思う傾向にあります。
また、友達と一緒に遊んでいるときに「今日は楽しい!」といって笑顔で喜びを口にする子どもは、ポジティブシンキングであるケースが多いといえます。
ネガティブシンキングになりやすいタイミング
ここでは、ポジティブシンキングの反対語とされるネガティブシンキングについて解説します。
ポジティブな子どもでも、ときにネガティブに物事を捉えてしまう場合があります。また逆に、保護者が「わが子はネガティブだ」と思っていても、ポジティブシンキングが垣間見える場合もあるでしょう。
つまり、どの子どももネガティブシンキングになりやすいタイミングがあるといえます。本章では、子どもがネガティブな思考に陥りやすいタイミングについて5つ紹介します。
努力が報われなかったとき
ポジティブな子ども自身が予期せぬ結果を目の当たりにしたとき、ネガティブに陥ってしまうかもしれません。
たとえば、苦手とする算数の学習を進めている子どもを例に挙げます。練習問題を完璧にこなして自信をつけたところでテストを実施したとします。テスト後、期待していたよりも大きく下回る採点だった場合、かなりのショックを受けるでしょう。
ポジティブシンキングな子どもであっても、自分自身を責めたり自信を失ったりするかもしれません。
保護者に自分らしさを否定されたとき
保護者に自分らしさを否定されれば、子どもの思考はネガティブになってしまいます。その理由は、自分にとって嫌は大変身近な存在であり、どんなときでも自分を一番に認めて欲しいからです。
ポジティブシンキングな子どもであっても、保護者に何度も叱られたり自分らしさを否定されたりすれば、次第にネガティブな思考になってしまうでしょう。
子どもを取り巻く環境が子どもの思考法に影響を与えるとすれば、自分がやりたいようにできない状況は子どもの自己肯定感に悪影響を及ぼすのです。
恥ずかしい思いや気まずい思いをしたとき
ポジティブシンキングが習慣になっている子どもは、表情が明るく積極的に行動します。しかし、なかには人前に出るのが恥ずかしい子どももいるでしょう。
恥ずかしがりやの子どもに無理やり人前で発言させても、良い結果は生まれません。うまく自己表現できずに皆に笑われたり、低い評価をもらったりすれば自信を失ってしまいます。
恥ずかしさや気まずさといった感情をもつ場面が続けば、ポジティブシンキングをなかなか身につけられないでしょう。
暴力的な言葉や威圧的に対応されたとき
一般的に、ポジティブシンキングは柔軟で開かれた考え方が特徴です。しかし、威圧的な雰囲気が漂う環境ではポジティブシンキングになるチャンスすら逃してしまうでしょう。
もともとポジティブな思考法であっても、暴力的な言葉を浴びせられたり高圧的な態度をとられたりした場合は、不安や怒りなどネガティブな感情が湧き上がってきます。自分の身を守るのに精一杯になるからです。
防衛本能が働いたりネガティブな感情が先行したりすれば、ポジティブシンキングを育てるのは難しくなるでしょう。
裏切りや死別など、ショッキングな出来事が起こったとき
ポジティブシンキングな子どもであっても、信頼している人から裏切られたり大切な人を失ってしまったりした場合は、ネガティブな感情や思考法になってしまいます。
裏切りや死別などは大人でもつらいものです。ショックで心が折れてしまうでしょう。つらい状況では、自分自身を強く保ちながらポジティブシンキングで生きていくのは非常に難しく、周囲の温かいサポートが必要なのです。